クロスバイクにも種類がある
クロスバイクの代表的な種類を紹介します。細かく分類すると、かなりの数になってしまうと思いますが、今回は3タイプに絞って紹介します。
1:ロードバイクに近いクロスバイク
ロードバイクの車体にフラットバーハンドルを装備したタイプで、フラットバーロードとも呼ばれます。
ロードバイクの軽快な乗り味そのままに、フラットバーハンドルの操作性。ベースとなるロードバイク次第ですが、軽量なものが多く、ギヤまわりもスピードが出しやすい設定(ギヤレシオ)になっています。長距離ツーリングなどでは、その軽快さが際立つでしょう。
反面、ロードバイクと同じクラスの細めのタイヤを装着しており、乗り心地や安心感は、ややシビアなものになりがちです。スピードが出しやすいギヤまわりは逆に激坂を苦手とします。ポンプで空気を入れる頻度も、ロードバイクと同様に頻繁に行うほうが賢明です。使用しているブレーキの形状上、標準装着より太いタイヤを装着することは危険ですので避けましょう。
このタイプのクロスバイク:キャノンデール CAAD8フラット(写真)、ルイガノ LGS-RSR3 など
2:マウンテンバイクに近いクロスバイク
サスペンション(クッション)フォークを装備したモデルで、太めのタイヤが装着され、乗り心地の良いクロスバイクと言えます。フレームやハンドルの形状にも特徴があり、上体を起こし気味にしてリラックスした乗車姿勢がとれるのも特徴です。
初めての方でも、安心してスムーズに乗り始めることができるクロスバイクと言えるでしょう。
反面、サスペンションフォークなどの影響で車重は重たくなり、ツーリングなどの用途には向いているとは言えません。比較的近距離の移動手段、凸凹した路面を走る機会の多い方向けと言えます。
サスペンションフォークやディスクブレーキなどは、自転車の中でも錆やすい部品です。良いコンディションを維持するためには、メンテナンスコストが必要なことも頭の中に置いておきましょう。
このタイプのクロスバイク:トレック 8.3DS(写真) 、ブリヂストン ordina E3 など
3:スタンダードなクロスバイク
前述の1でも3でもない標準的なクロスバイクです。特徴としては専用設計のフレームに、ロードバイクと同じ径(700C)ながら若干太め(30mm前後)のタイヤを装備。サスペンションは付いておらず、外観上の特徴は前述の2タイプに比べると少ないと言えます。
このタイプの良いところは、日常の移動手段としても、週末のサイクリングにも1台で楽しめるところです。ギヤまわりも低速から高速まで幅広くカバーできるタイプが装着されています。
クロスバイクを購入される方はスポーツサイクル入門者の方が多く、初めての1台は特徴的で用途が限定されるものよりも、実際に乗り始めて色々な楽しみ方を見つけたときに使いやすいスタンダードなものを選ぶことを私はおすすめします。
このタイプのクロスバイク:トレック 7.4FX(写真) / 7.2FX、ジャイアント エスケープAIR / R3、ルイガノ シャッセ など